【コンテナの種類】コンテナにはどんなタイプがある?!
コンテナを用いた物流の仕組みは「20世紀最大の発明のひとつ」と言われています。コンテナという規格化された箱を輸送に使用したことで、安全かつ安定的、さらには高効率な輸送が可能となり、物流におけるさまざまな常識は大きく変わりました。
海上コンテナ輸送では、コンテナによる一貫輸送システムを円滑に運営するために国際的に規格化されたコンテナが必要とされ、そのためにISO(International Standardization Organization:国際標準化機構)により寸法、強度、外形などが規格化されています。
今回は、様々なコンテナの形状と使用目的・構造についてご紹介いたします。
一般的なコンテナ
ドライコンテナ(スタンダードコンテナとも呼ばれる)
一般貨物・危険品貨物の輸送を目的とした一般的なコンテナで、最も普及しています。コンテナのサイズは「20ft(フィート)」と「40ft」の2種類があり、さらに40ftドライコンテナには、通常のドライコンテナよりも天井の高い「ハイキューブコンテナ」と呼ばれる種類があります。これらのドライコンテナは、海上輸送コンテナの主流となっています。
<ドライコンテナの標準仕様(TYPE別)>
20Ft(8’6”) | 40Ft(8’6”) | 40FtHC(9’6”) | |
長さ 外法寸法 幅 高さ | 6,058mm 2,438mm 2,591mm | 12,192mm 2,438mm 2,591mm | 12,192mm 2,438mm 2,896mm |
長さ 内法寸法 幅 高さ | 5,898mm 2,350mm 2,390mm | 12,032mm 2,350mm 2,390mm | 12,032mm 2,350mm 2,698mm |
内容積(M3) | 33.0 | 67.7 | 76.0 |
自重 | 2,300kg | 3,810kg | 3,970kg |
最大積荷重量 | 28,180kg | 26,670kg | 26,510kg |
最大総重量 | 30,480kg | 30,480kg | 30,480kg |
特殊コンテナ
リーファーコンテナ
コンテナ内部に備え付けられた冷却装置によって保冷する機能があり、一般的に30℃~マイナス30℃までの温度調整が可能な特殊コンテナです。主に冷蔵・冷凍の食品や、温度管理が必要な化学品、医薬品などの輸送において使用されます。
<リーファーコンテナの標準仕様(TYPE別)>
20Ft(8’6”) | 40Ft(8’6”) | 40FtHC(9’6”) | |
長さ 外法寸法 幅 高さ | 6,058mm 2,438mm 2,591mm | 12,192mm 2,438mm 2,591mm | 12,192mm 2,438mm 2,896mm |
長さ 内法寸法 幅 高さ | 5,460mm 2,284mm 2,263mm | 11,661mm 2,286mm 2,196mm | 11,581mm 2,290mm 2,542mm |
内容積(M3) | 28.2 | 58.5 | 67.4 |
自重 | 3,090kg | 3,960kg | 4,700kg |
最大積荷重量 | 27,390kg | 26,520kg | 29,300kg |
最大総重量 | 30,480kg | 30,480kg | 34,000kg |
タンクコンテナ
鋼製のフレームに1つの大きなタンクを格納した構造のコンテナです。積荷の性質によって液体用とガス用に区分されています。液状の食料品や化学品、高圧ガスなどの気体を輸送する際に用いられます。
<タンクコンテナの標準仕様(TYPE別)>
タンク容量 | 21KL | 24KL | 25KL | 26KL |
枠高 | 2,480mm | 2,591mm | 2,591mm | 2,591mm |
枠幅 | 2,438mm | 2,438mm | 2,438mm | 2,438mm |
枠長 | 6,058mm | 6,058mm | 6,058mm | 6,058mm |
コンテナ自重 | 3,450mm | 3,600mm | 3,720mm | 3,850mm |
※タンクコンテナは形式によって、構造、内寸法が異なります。掲載している数値はあくまで参考数値となりますので、予めご了承下さい。
ソフトオープントップコンテナ、ハードオープントップコンテナ(キャンパス式・ハッチ式)
外観はドライコンテナとさほど変わらないですが、コンテナの屋根部分が開放しており、ドライコンテナに積載できない高さの長尺貨物・重量物・嵩高貨物などを、クレーンでコンテナ上部から積み込むことが可能です。
<ソフトオープンコンテナの場合>
天井部分を防水加工したキャンパス(帆布)やプラスチックシート(タープ)などで覆い、ある程度の水密性を確保されています。
<ハードオープンコンテナの場合>
コンテナの屋根全体を一枚または、二枚の鉄板蓋で覆う為、コンテナの内寸より高い貨物は積載できないので注意が必要です。
フラットラックコンテナ(フラットベットコンテナ)
主にドライコンテナから屋根、側壁を取り払い、床の土台と前後四隅の柱のみの構造を持つコンテナです。(柱の折り倒しが可能なタイプや、側壁を取り付けたタイプも存在します。)コンテナの左右および上部から積み込むことが可能であり、重量物をはじめ、長尺貨物(木材・パイプなど)また大型貨物(ロール状のケーブル・鉄板)などの輸送に使用されます。
バルクコンテナ
屋根部から貨物を流し込めるよう設計されたコンテナです。コンテナの種類によって異なりますが、天井・リア側に貨物の投入出口が設けられており、コンテナ内部に内袋を取り付ける事で粉状・粒状の貨物を輸送することが可能です。主に飼料や穀物等をバラで輸送するために使われます。
まとめ
いかがでしたか。今回はコンテナの種類と特徴についてご紹介いたしました。積載される貨物のサイズや量、特性によって適切なコンテナを選択できれば、安全かつ効率的な輸送を実現できます。輸出入のことでご不明な点がありましたら、ぜひ当社までお気軽にご相談ください。