~体験レポート コンテナ返却への道~
新人:課長、コンテナ返バン時に、コンテナクリーニング料やラベル剥がし作業料が発生する場合があるんですけど、デバンニング作業後にはどんな作業をおこなっているんですか?
課長:💡!!! そうだね、実際に倉庫では、どのような作業をしているか体験してみよう。
新人:はい!!
課長:早速、大阪化学品センターへ行ってみよう!!!
***到着***
課長:これが、デバンニング作業後のコンテナの状態なんだけど、
コンテナを返却する時には「原状復帰」が原則なんだ。
新人:「原状復帰」ってなんですか?
(作業前) (作業後)
課長:つまり、「コンテナは積地側で借り受けた状態に戻して返却する必要がある。」ってことなんだ。船会社は、積地でクリーンコンテナを貸し出すことを前提としているから、コンテナの返却時に、汚れやダメージがあれば、船会社から原状復帰に要する費用(コンテナクリーニング料等)を請求される可能性があるんだよ。 だから、当社の倉庫でデバンニング作業を行ったコンテナについては、清掃作業やラベル剥がし作業をおこなって空コンテナを返却しているんだ。
新人:そうだったんですね✨
課長:それでは実際に作業も体験してみようか
新人:頑張ります!!!
***ラベル剥がし、清掃作業***
***体験後***
課長:お疲れ~ どうだった?
新人:暑かった~
課長:そこかい!!!(笑)
新人:だって36℃の炎天下ですよ。それにしてもラベル貼りすぎですよ!!4面全部にあるなんて…
課長:そうだね。でも、「危険物船舶運送及び貯蔵規則」(以下、危規則(ききそく)」)に定められてるんだ。詳細はこちら→危険物ラベルはコンテナにも必要?!コンテナ標識についてご紹介! | 丸一海運株式会社のブログ (mkc-net2.com)
新人:へ~そうなんですね。にしても、剥がれなさすぎです。
課長:これも危規則第9条に「標札等及び品名等は、海水に3月浸された場合であっても、消える恐れのないものでなければならない」と記載されてるんだ。だから、丈夫で剝がれにくいんだ。他には?
新人:あの角材何なんですか?
課長:あれは、ラッシングといって、移動中の荷物の動きを抑えて、荷崩れや落下、損傷等の防止のためのものなんだ。しっかり取れないようになってるから外すの大変だったね。
新人:必要なものなんですね。
掃き掃除もしたし、あれで完璧ですね!!!
課長:だといいんだけどね…
新人:え゛?!どういうことですか?
課長:こんなに頑張って作業しても、たまーに、コンテナの返却時にコンテナクリーニング料が発生することがあるんだよ。
それは、積地で汚れているコンテナを借り受けて、そのまま船積みしてしまったり、積地でのバンニング作業時に発生した汚れってことが多い気がするなぁ。それはタイヤ跡や、油じみ、泥汚れが付いたコンテナは、清掃作業だけでは汚れが落ちないから、倉庫での清掃作業にも限界があるのが事実なんだよ。
新人:その場合でも、輸入者さんがコンテナクリーニング料を支払う必要があるんですか?!!!
課長:さっきも言ったけど、船会社は、積地でクリーンなコンテナを貸し出すことを前提としているからで既に汚れたコンテナを使用した場合(バンニング時の汚れなど)でも原状復帰が原則だからね。
新人:何か、コンテナ返却時のコンテナクリーニング料を回避する方法はないんですかね~
せっかく清掃したのに、返却時に清掃料がかかったらなんだか悔しいです!!
課長:それには輸入者さんの協力が必要だね。
新人:輸入者さんの協力?!!!
課長:そう、協力!! まずは、クリーンコンテナを使用いただくことが大前提だけど、念のため、積地側でコンテナを借り受けた際のコンテナ内の状況や、コンテナ番号がわかる写真、バンニング途中の写真を予め撮影しておけば、船会社へ交渉しやすいよね。あと、撮影年月日が入っていることが必要なんだ。
新人:そうか💡 輸入者さんの貨物の汚れではないことが証明できれば、コンテナの返却時のコンテナクリーニング料は回避できますね!!!
課長:返却時は船会社の判断になるけど、バンニング時の汚れだったら、輸入者さんの責任になるからね!!
新人:わかりました。今日はありがとうございました。
課長:水分取ってゆっくり休んでね。お疲れさま。
まとめ
輸入者様は、船会社にコンテナを返却する際、積地でコンテナを借り受けた状態に戻す必要があります。基本的にコンテナは船会社より借りているものであり、商品を出し終えたら借りた時と同じ状態で返却するのがルールです。汚れや損傷があれば洗浄や修理し原状復帰するための費用が発生することがあります。
当社は輸入コンテナのデバンニング作業後、コンテナ内の清掃作業をおこなっています。また、コンテナに危険物が収納されている場合は、危険物コンテナラベルはがし作業もおこなっています。