危険物倉庫は普通の倉庫と何が違う?危険物倉庫の概要を解説します!
当社は大阪・岡山(水島)・神奈川(川崎)に自社の危険物倉庫を保有しております。今回は危険物倉庫について、どのような施設か、また倉庫がどういった法令に基づいて建てられているのかを解説いたします。
危険物倉庫とは
危険物倉庫は「消防法」で定められた“危険物”を保管するための倉庫です。危険物倉庫は大きく“製造所”、“貯蔵所”、“取扱所”の3種類に分けられますが、今回は一般的に危険物倉庫と呼ばれる“屋内貯蔵所”について解説いたします。屋内貯蔵所は容器に収納した危険物を保管するための施設となります。
危険物に該当する貨物は、危険物倉庫で取り扱わなければなりません。世に出回っている化学製品の中には危険物に該当するものも多いため、危険物倉庫は非常に重要な役割を果たしますが、一方で、万が一取り扱いを間違えば重大な火災事故等に発展してしまう可能性もあり、建物の構造や基準は法令によって厳しく定められております。
<消防法で定められた危険物倉庫の基準> *基準は各市町村によって若干異なります
- 独立した専用の平屋建て
- 軒高は6m未満
- 床は地盤面の高さ以上に設けること
- 床面積は1,000㎡以下
- 壁、柱、床は耐火構造
- 屋根、梁(はり)は不燃材料で作られていること
- 天井を設けないこと 等……
上記は一部ですが、様々な厳しい建築基準をクリアしなければ危険物倉庫の運営は出来ません。
一般倉庫とどう違う?
消防法に該当しない一般貨物のみを取り扱う倉庫は、上記のような制限はありません。危険物であっても指定数量の1/5未満の少量であれば、一般倉庫でも取り扱いが可能ですが、それ以上の数量の場合は危険物倉庫での取り扱いが必須となります。
危険物倉庫で保管すべき貨物とは?
消防法で定められた下記の第一類から第六類の物品は、危険物倉庫で取り扱う必要があります(消防法第2条第7項の別表第一の品名欄に掲げる物品)。
- 消防法第一類 酸化性固体 塩素酸塩類、無機過酸化物、過マンガン酸塩類、等
- 消防法第二類 可燃性固体 マグネシウム、硫化りん、赤りん、硫黄、等
- 消防法第三類 自然発火性物質及び禁水性物質 カリウム、ナトリウム、アルキルアルミニウム、アルカリ金属、等
- 消防法第四類 引火性液体 ガソリン、トルエン、アルコール、等
- 消防法第五類 自己反応性物質 有機過酸化物、硝酸エステル類、ニトロ化合物、等
- 消防法第六類 酸化性液体 過塩素酸、過酸化水素、硝酸、等
丸一海運が保有する危険物倉庫の特徴
当社が保有する大阪、神奈川(川崎)、岡山(水島)の危険物倉庫は、危険物倉庫の許可に加えて、保税蔵置場としての許可も取得しております。このため、危険物に該当する輸出入貨物のバンニング作業、デバンニング作業、輸出及び輸入申告、在庫保管作業の対応が可能であり、当社の最大の強みとなっております。
まとめ
今回は危険物倉庫についてご紹介いたしました。当社は自社の危険物倉庫を活用した輸出入に付随する倉庫作業に加え、危険物の輸出ブッキング(危険品申請含む)、BL発行、国内トラック配送なども含めた一貫輸送が可能です。危険物に該当する輸出貨物については、当社の倉庫をご利用いただくことで余計な費用を削減できます。
当社の危険物倉庫は安全第一を基本方針として、厳格な管理と豊富な専門知識を持ったスタッフにより、お客様の貨物をお取扱いしております。長年多種多様な危険物をお取扱いしたノウハウを有しておりますので、危険物の輸出入でお困りの際は、ぜひ当社までお問い合わせください。