危険品をリーファーコンテナに積む時の注意点を解説
今回は危険品をリーファーコンテナで積む際の注意点を説明します。
危険品をリーファーコンテナで積む主な用途
危険品の場合でも温度が上がると危険性が上がるためリーファ―コンテナを利用という用途はむしろすくなく品質保持のためが多いです。外気の影響でコンテナ内が極端に寒くなることによっての品質劣化の防止、凍結防止、熱くなることでの品質劣化、安全性の確保にリーファ―コンテナは利用されます。
リーファーコンテナで低温輸送用途(保冷)
- 温度が上がることによって危険性がある(可燃性ガスが発生など)
- 温度が上がることによって品質が損なわれる(劣化など)
- 温度が上がることによって商品価値がなくなる(溶ける、固まるなど)
当社を利用し海外へ危険品を輸出されるお客様の大半の貨物は2・3が主な理由になります。コンテナ内温度上昇による危険性上昇の貨物の取り扱いは意外と少ないです。
みなさん意外に思われるのですが、ドライコンテナの内部温度は夏場60℃以上に上昇するため貨物によってはその温度に耐えられないものあります。危険品でも品質保持の点から利用されるお客様は多いです。
リーファーコンテナで定温輸送用途(保温)
- 温度が下がることによって危険性がある(可燃性ガスが発生など)
- 温度が下がることによって品質が損なわれる(劣化など)
- 温度が下がることによって商品価値がなくなる(固まるなど)
保冷と同様に2・3が主な理由が大半になります。冬場になると国によっては0℃を下回る港もあります。その状況下で数日間コンテナの状態で保管されると貨物が凍結し使用できなくなるものもあります。そのため外気温がどれだけ下がっても温度を保つためリーファーコンテナを選択されるお客様は一定数いらっしゃいます。
関連する用語について
設定温度
リーファーコンテナの設定温度は-30℃~+30℃が一般的で、0.1℃単位で設定できます。保冷のためだけではなく保温(これ以上温度をさげない)でも利用されます。
プレクールの有無
プレクールとは貨物をバンニングする前にあらかじめコンテナ内を冷やしておくことです。
温度管理に厳しい貨物について利用されることが多いです。プレクールが無い場合、バンニングしてからの温度管理になるため一定時間常温になります。
換気口(ベンチレーション)
ベンチレーションにはオープンorクローズがあります。
換気が有(オープン)か無(クローズ)になります。
危険品については一般的にクローズで利用されることが多いですがお客様の扱う貨物によってはオープンで利用する場合もあります(ガスが発生するなど)。余談ですが生鮮品や果物を輸送する時はオープンで利用されることがあると聞いています。
MGシャーシ
倉庫とCYヤードまでの保冷・保温をするために使用する特別なシャーシになります。
倉庫とCYヤードの輸送中はどうしても電源が確保できないため、リーファーコンテナの性能を発揮できません。そこでMGシャーシを利用することでシャーシにある電源からリーファーコンテナを起動させることができ、倉庫とCYヤードの間も保温・保冷を続けることができます。
リーファーコンテナで気を付けること
寸法
リーファーコンテナの場合ドライコンテナよりも若干内装の関係で内寸が狭くなります。
特にパレットでのバンニングの場合は注意が必要になります。
よくあるご相談で、夏の間(保冷)・冬の間(保温)だけリーファーコンテナを使用したいとご依頼頂くのですが、そもそもリーファーコンテナに同じ貨物がバンニングできるか事前に確認する必要があります。ほとんどの容器・パレットはドライコンテナで使用されることが目的になるため、リーファーコンテナではドライコンテナと同じ量が入らない場合があります。
ドライコンテナとリーファ―コンテナの内寸
リーファーコンテナは明らかにドライコンテナより内寸が小さい
代表例
- ドライコンテナでは200Lドラムは80本入りますがリーファーコンテナは入りません。
- リーファーコンテナの方が内寸が小さい為、パレットサイズによっては横2列に並べることができないものもあります。
コンテナ確保
通常のドライコンテナよりもコンテナ数が少ないためBOOKINGは早めにしたほうがいいです。
ちなみにBOOKINGが完了=コンテナを確保できたの意味になります。のでコンテナを別に荷主様で用意する必要はありません。
まとめ
- リーファーコンテナの利用用途として保冷・保温があること
- リーファーコンテナは事前確認が必要になる(設定温度、ベンチレーション、プレクール、MGシャーシ有無)
- リーファーコンテナはドライコンテナよりも内寸が小さいので積載量を事前に確認する